PDAの未来

2004/06/03

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ソニー、海外向け「CLIE」の新機種投入を中止

CLIEユーザーとしては、非常に残念なニュースである。何が残念なのかというと、日本のソニーはCLIE用のシンクソフトをダウンロードさせてくれず、有償のCD-ROMを取り寄せろとしか言わないので、CD-ROMをなくしてしまった身としては、米国のサイトからダウンロードして日本語化パッチをあてていたのだが、米国のサイトがなくなったら、途方にくれてしまう…

という冗談はさておき、数日前の発表で(ソース失念…)、スマートフォンは大きく市場を伸ばしたのにかかわらず、PDAはほとんど伸びなかったということから考えれば、自然ながられであろう事は想像に難くないですね。現状のPDAの市場はロジャーズの普及理論で言うところのアーリーアダプター層を超えて広がっていない商品だと言えます。

これをさらにアーリーマジョリティ層に広げるには、いくつかのブレイクスルーが必要です。

・導入することにより実生活に明確なメリットがわかること
・単なる一つの機能ではなく、オールインワンパッケージであること

ところが、PDAというのは、いわゆる「すきま産業」的な側面があります。つまり、「PCは重いし時間がかかる、紙はかさばるしバックアップできない、携帯はまだ不安」という微妙な隙間をついてきて成り立ってきた側面があり、オールインワンパッケージを目指そうとすればするほど、それはそもそもPDAではなくなる…というジレンマを抱えています。

かつて90年代前半に爆発的なブームを起こしたザウルスも、そのジレンマに陥り、デジカメや様々なアプリケーションを搭載するなど試行錯誤しているうちに、シンプルに「PCとの連携」を目指したPalmにシェアを奪われてしまいました。

電子手帳→ザウルス→WorkPad→Clieと渡り歩いた私にとっても寂しいことですが、PDAの市場がこれ以上広がるということないのかもしれませんね。

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